新年あけましておめでとうございます。 今年の干支である酉の由来は「果実が極限まで熟した状態、酒熟して気の漏れる状態」を表す言葉だそうです。そして酉年の特長は「酉のつく年は商売繁盛に繋がり、運気もお客も取り(酉)込める」というものだそうです。
蔵王山水苑も開発から44年が過ぎ、苑内に定住される方が増えております。一方、年末年始のご利用者も過去最高を記録した昨年から比べても多く、まさに酉年に相応しい賑わいになっており大変嬉しく思います。
しかし蔵王町全体での人口は減り続けており、数年前からは13,000人を割り込みました。今後益々増え続ける売り物件、空き家問題や農家の後継ぎ問題など別荘地を取り巻く環境は厳しさを増しております。そのような中、私どもも参加して蔵王町に開発された別荘地の管理会社や住民組合で構成される「みやぎ蔵王別荘協議会」が立ち上がり宮城県及び蔵王町からの補助と運営委託を受けて町内小妻坂地区に昨年11月「蔵王移住相談室」が開設されました。相談室では協議会の会員事業所はもちろん蔵王町内に移住してきた方や農家の方などが相談員となり、自治体と一体となって移住希望者の相談に乗り、同時に東京でのPR活動も行っております。
また昨年は5年間閉館中だった旧みやぎ生協保養所を校舎として「はらから蔵王塾」が開校しました。蔵王塾では特別支援学校を卒業した軽度知的障害者を農業と介護の実習を通して社会で活躍する人材に育てる事を目的としてます。同塾では蔵王町内の医療法人や社会福祉法人の各施設や耕作放棄地を実習現場として不足する介護や農業の人材を育成する活動を行っており、宮城県知事なども視察に訪れるなど大きな注目を集めております。他にも町内の専業農家の組合である蔵王夢づくりの会、及び社会福祉法人などと連携する事で休止中だった県道沿いの旧農協漬物工場も昨年から活用され始め、蔵王山水苑のある小妻坂地区はリゾート地としての景観を取り戻しつつあります。
また近年は自然災害が激甚化しており、蔵王山の噴火の可能性も増す中で、いかに防災環境を整えるかも重要な課題だと考えております。本年4月からは管理事務所の敷地内に行政によって設置された防災無線の本格的運用が開始され、役場の防災情報と連動して警報が発せられるようになります。また東日本大震災の教訓から、国の支援を受けた地元の有力企業や小妻坂行政区などが連携し災害時のエネルギーの安定供給の為の燃料の供給拠点がせせらぎの里入口の県道沿いに整備されることとなりました。このような安心して生活していただけるインフラを整えながら同時にリゾート地としての価値を落とさないような環境整備を行っていきたいと考えております。
2017年が皆様及びご家族様にとりまして実り多く運気が向上する年でありますことをお祈りいたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
蔵王山水苑管理事務所
所長 相 澤 国 弘
所 員 一 同