おはようございます!今朝の蔵王は晴れています。
とても温かく、清々しく春を感じることが出来ます。
さて本日の話題はやはり「春」です。「ヤマブキ」の花を紹介しましょう。このヤマブキは主に低山の明るい林の木陰などに群生し、樹木ではあるが、茎は細く、柔らかい。背丈は1mから、せいぜい2mで先端はやや傾き、往々にして山腹では麓側に垂れる。私が撮影に行った時も黄色い花が私に対して「おはよう!」とお辞儀をしてくれているようでした。
晩春に明るい黄色の花を多数つけ、「山吹色」の語源でもありますね。
古歌にも好んで詠まれ、しばしば蛙(かはず)とともに詠み合わせられる。太田道灌と八重山吹の話は有名ですよね。ご存じない方もいらっしゃると思いますので、その道灌と山吹の逸話を今日はご紹介します。
太田道灌は扇谷上杉家の家宰でした。ある日の事、道灌は鷹狩りにでかけて俄雨にあってしまい、みすぼらしい家にかけこみました。道灌が「急な雨にあってしまった。蓑を貸してもらえぬか。」と声をかけると、思いもよらず年端もいかぬ少女が出てきたのです。そしてその少女が黙ってさしだしたのは、蓑ではなく山吹の花一輪でした。花の意味がわからぬ道灌は「花が欲しいのではない。」と怒り、雨の中を帰って行ったのです。
その夜、道灌がこのことを語ると、近臣の一人が進み出て、「後拾遺集に醍醐天皇の皇子・中務卿兼明親王が詠まれたものに【七重八重花は咲けども山吹の(実)みのひとつだになきぞかなしき】という歌があります。その娘は蓑ひとつなき貧しさを山吹に例えたのではないでしょうか。」といいました。
驚いた道灌は己の不明を恥じ、この日を境にして歌道に精進するようになったといいます。
どうですか?面白い話ですよね!この少女の聡明さが伝わってきますし、やはり不明と言うのは恥になるときもあるのですね・・私も遅ればせながら、少しでも教養を身につけるように努力しなければ、と考えさせられます。