ハートレー第2彗星(103P/Hartley 2)は1985年にオーストラリアの天文学者マルコム・ハートレー氏によって発見された、6.47年の周期で太陽のまわりを公転する周期彗星です。公転周期が短いだけに、発見されてから既に5回の回帰が確認されていますが、それほど明るくなることもなくあまり話題になりませんでした。そんなハートレー第2彗星が2010年10月から11月にかけて、絶好の条件で観測することができます。最も地球へ近づく10月21日頃には0.12AUまで接近し、4等台まで明るくなりそうです。周期彗星がこれほど明るくなるのは珍しいことのようです。
地球最接近となる10月21日頃にはぎょしゃ座のカペラへ近づいています。黄色い色をした0等のカペラが良い目印になってくれることでしょう。このあたりからハートレー第2彗星は一気に南下していき、ふたご座の足元を通り過ぎます。11月に入るといっかくじゅう座からこいぬ座へ移動しますが、地球からの距離は遠ざかってしまいます。それとともに動きも小さくなります。